DAC・ポータブルアンプ

2016年3月4日

萌音と回る冬のポタ研レポート<ポタアン編>

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2月のオーディオイベントと言えば、フジヤエービック開催の「ポータブルオーディオ研究会2016冬」、通称ポタ研。FitEarのイメージキャラクター萌音の非公認コスプレーヤーと回るポタ研レポート3回目はポタアン編。

※主催者に特別な許可を得て撮影しています。

●OPPO Digital

oppoはDSD対応BDプレーヤーのメーカーとして有名だったが、ヘッドフォンアンプとDAC内蔵ポタアン分野にも進出。平面駆動型ヘッドフォンも作っている。野村ケンジさんもデスクトップ用ヘッドフォンアンプに『HA-1』を使っているとか。これホント。今回登場したのはUSB/DACにもなるポタアン『HA-2』のカラーバリエーション。本機は最初から黒い革風カバー仕上げになっており交換は不可能だった。このカバーにサファイヤブルーとチェリーレッドが加わった。どちらも鮮やかな色で同時に展示された『PM-3』のカラバリと合わせると注目度抜群である。ブースでは『PM-3』用のXLRリケーブルの端子が金メッキと銀メッキのどちらがいいかの試聴アンケート調査も実施されていた。私は迷わず音が派手すぎずなめらかな金メッキに一票を投じた。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA鮮やかな発色のカバーは東レ「ウルトラスエード」を採用。超極細ポリエステル繊維を使ってソフトでなめらかな風合いを再現。水に強く耐久性もあるという。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA『PM-3』はすでに2.5mm4極のリケーブルが発売中。これに加えてXLR4pinのリケーブルを開発中で、試聴のために金メッキバージョンと銀メッキバージョンが用意されていた。

●iFI

アイファイオーディオからは『iUSB3.0』に加え『DC iPurifier』が登場した。特に注目したいのが、あらゆるDCアダプターに接続してノイズを排除する『DC iPurifier』だ。5V~24V(最大3.5A 84W)を使用するDAC、外付けHDD、ノートPCなどの機器とDCアダプターの間に接続してノイズを低減するという。4種類のアダプターがあり様々な端子に対応。ただしセンターマイナス機器には使用できない。PCAudioLabでも試聴記事を書く予定なので乞うご期待! 

それから気になるのが『Pro iCan』である。バランス対応ヘッドフォンアンプでフルディスクリートクラスAで、真空管かソリッドステートかが選択できる方式を採用。バランス出力はXLR4pinまたはXLR3pin×2、6.3mm×2から選べる。昨年から展示されているが、いよいよ製品が登場しそうな気配。価格は20万円前後の気配がする。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA『DC iPurifier』は1万7280円とアクセサリーとしてはお気軽ではないが手が届く価格設定。対応機器が多いので、とりあえず試してみたくなる。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA『iUSB3.0』は3万2400円と『micro iUSB3.0』の約半額とハイコスパ。電源と信号分離型のUSBケーブル愛用者にオススメ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA『Pro iCan』は真空管とMOS FETで笑っちゃうぐらい音が違う。これは一粒で二度美味しいヘッドフォンアンプだ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA3種類のバランス接続対応だが、残念なことに2.5mm4極端子が接続できない。変換ケーブル自作難易度が高いので、ちょっと困るかも。

 

●Astell&Kern

『AK380 Copper』用の『AK380Amp Copper』が参考展示された。もちろん展示だけでなく試聴もできるのだが大人気だったのでパスした。一般的に銅を素材に用いると温かみがあって柔らかい音になる傾向がある。重さはプレーヤーのみで約350g、バッグやポケットでの存在感は抜群だ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA銅のブロックそのものとも言える重さと輝きが、一目でハイエンドだと分からせてくれる。

●TEAC

TEACがポタ研で発表会をおこなったのが『HA-P5』である。DAC内蔵のポタアンだが、どちらかと言えばDACに力が入っており、ラインアウトがあるのでUSB/DACとしても使える。4極グランウンド分離のバランス接続対応だが、何と3.5mm4極なのだ。同時にデビューしていたbeyerdynamic『T5p 2nd Generation』で試聴すると透明感が高くクリアーな音だ。DSD5.6MHzネイティブ対応とのことで、こちらを聴いてみると高域の解像度の高さが際立った。実勢価格約5万円で春には発売したいとのこと。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA手作り家具メーカー「KOMA」とコラボした1枚から作った専用トレーも参考展示されていた。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAサンドブラスト仕上げのボディにはサンプリング周波数を表示するLEDが点灯。DSD 5.6の文字も見える。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA『AK380』との光デジタル接続にも対応。このケーブルいいなあ~。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA安心してください『iPhone6Plus』のLightning接続対応ですよ。光接続よりもこちらの方が好印象だった。

●SoundPotion

私が初めて「キチクロZ」と出会ったのは「Music with 規格外」のブースである。このポタアンキットはもともとバランス専用ヘッドフォンアンプキット通称「ありやす」を小型化してポタアン向けにしたキットで、通称「僕クロ」の基板サイズにキチキチに詰め込んだことからのネーミングである。つまり超上級者向けキットなのだ! 面実装部品を多用する私の嫌いなタイプなので、音がいいことは分かっていた自作する気にはなれなかった。というかスキルがない。これらのシリーズを設計しているのがfixer氏である。キットは三月兎にて購入できる。

この「キチクロZ」を使った完成品が遂に登場! それが『KICHI-CRO ZZ』なのだ。SoundPotionとfixer氏のコラボ商品で入力端子は3.5mmアンバラで、出力端子は2.5mm4極のバランス専用モデルである。入力がアンバラなのになぜバランスで出力されるか、確かホットとコールドの信号を使って差動動作しているとのこと。電源は単4電池4本で約5時間駆動。キットだと4600円なのだが、こちらは4万5000円と一桁多くなっているが、音質は抜群にいい! 他のポタアンと比較すれば絶対にハイコスパモデルである。しかもバランス非対応のポタアンやiPodやスマホに接続できるのだ。これは便利。逆にバランス出力対応ハイレゾプレーヤーもアンバラで接続するところがちょっと納得できない気もするが。機会があればもう少しじっくり聴いてみたいポタアンだ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA『KICHI-CRO ZZ』はシンプルなデザインのケースが使われ、どんなプレーヤーと重ねても違和感ないだろう。分離のいい音で確かにクロストークが少ないと実感できた。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA「キチクロZ」のキットは自分が用意したケースに収める。いかにも自作という感じだ。この基板のまま『KICHI-CRO ZZ』のケースに収めるのは困難そうに見える。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA『Dilettant』は今春発売予定のフルディスクリートのポタアン。上下対称差動回路を採用しているという。まだ音決めの段階のものを聴かせてもらったが、こちらもいい音。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAフロントパネルはウッド仕上げで高級感を醸し出していた。これはなかなかユニークな試みだ。

 

萌音と回る冬のポタ研2016のディープな魅力(アクセサリー編)に続く。

 

文/ゴン川野
オーディオ生活40年、SONY『スカイセンサー5500』で音に目覚め、長岡式スピーカーの自作に励む。高校時代に150Lのバスレフスピーカーを自作。その後、「FMレコパル」と「サウンドレコパル」で執筆後、本誌ライターに。バブル期の収入は全てオーディオに注ぎ込んだ。PC Audio Labもよろしく!

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