今月の注目新譜

2017年8月24日

日本ジャズ界の若手Topプレイヤーが集結!

Theme Tag


_14a8707_33997480674_o

2サックス、2ギター、4リズムが織りなす21世紀のエレクトリック・マイルス・サウンド──日本ジャズ界の若手Topプレイヤーが集結したバンド、Selim Slive Elementz(セリム・スライヴ・エレメンツ)のデビューアルバム「Resurrection(復活)」のハイレゾ配信が始まった。

このSelim Slive Elementzは、ジャズの帝王、マイルス・デイビスと交流があった音楽ジャーナリスト小川隆夫氏が、quasimodeの平戸祐介(kb)ら日本ジャズ界の若手プレイヤーたちと結成したスーパー・ジャム・バンド。今回のアルバム「Resurrection(復活)」は、去る5月に代官山「晴れたら空に豆まいて」でライブレコーディングされたものだ。ここではそのライブの模様を振り返りながら、新作の魅力に迫ってみよう。

     ***

mountain mocha kilimanjaro、cro-magnonなど世界で活動をするミュージシャンばかりが在籍するという異例のバンドとして始動したSelim Slive Elementzは、2016年の12月にモーションブルー横浜でデビューライブをし圧倒的なサウンドで観客を魅了。そして、今年5月18日、代官山「晴れたら空に豆まいて」にて、3度目のライブにして、ライブレコーディングを敢行。マイルスの曲をセットリストに加え、デビューライブで披露した曲、新曲と様々なアプローチを見せた。

ライブ1曲目の「Strange Vibes」は、栗原健(ts)と元晴(as)の掛け合いからスタートするナンバーで、それを追いかけるようにリズム隊が重なりあう。しっかり骨格を支える大竹重寿(ds)に、西岡ヒデロー(per)や、平戸祐介(kb)の鮮やかな音色が幾重にも重なっていく。そこにサックスふたりがさらに追い打ちをかけフロアを挑発していくのだ。

_q2a1183_34708044971_o

_36a0022_33997487634_o

スタートからフルスロットルのライブは、マイルスの「In A Silent Way / It’s About That Time」のメドレーへ(アルバムでは7曲目に収録)。当然エレクトリック・マイルスがバンドコンセプトなのだが、トランペットはいない。これは「マイルスがいつでも入ってこられるように」という思いがあるからで、トランペットの代わりを栗原健(ts)と元晴(as)が務め、マイルスとはまた違うアプローチを見せてくれた。

Selim Slive Elementzの「本気で音楽と遊んで楽しむバンド」というコンセプトを体現しているのが、元晴(as)の自由奔放なサウンドだ。
「ソロも絡みも自由。たとえ1曲が20分あってもあっという間だと思うよ。メンバーが8人いて、それぞれのソロや競演で凄いことになるからね」と以前、小川隆夫氏がデビューライブ前に楽しそうに話していたのを思い出す。
「タイトルがついていても、別物の曲になることさえある」というほど自由にプレーするのは、まさにライブバンドならではの醍醐味だ。

ライブ4曲目「Call It Whatever」(アルバムでは3曲目に収録)は小川(g)、平戸(kb)、小泉P克人(b)の3人だけの曲で、どこかプログレ風にも聴こえる小川隆夫氏のギターが中心となる楽曲。ゆったりグルーブしていく曲で耳にスーッとなじんでくる。

最後となる「Double Image」(アルバムでは5曲目に収録)でギシッと締めた演奏は、今後の変化も大いに期待させるライブだった。

さて気になるハイレゾ音源は、ライブの熱気を感じさせながらも、楽器ひとつひとつの音が鮮明に聞こえ、よりスタジオ録音に近いイメージ。ぜひ大音量で音楽の洪水を楽しんでほしい。

dsc_2194_34472663520_o

※最新のUHQCD仕様のCD(価格2,600円+税)も同時発売。完全生産限定のLP(180g重量盤)は9月20日発売予定。詳しくは、T5Jazz RecordsのHPを。

 

(取材・文/太田智子)

 

■Song List

1. Introduction
2. Strange Vibes
3. Call It Whatever
4. Dark, Dark, Dark
5. Double Image
6. Reincarnation
7. In A Silent Way / It’s About That Time

■Personnel – Selim Slive Elementz

平戸 祐介 (quasimode) ‒ Keyboards, Musical Director
元晴 (ex. SOIL & “PIMP” Sessions) ‒ Saxophone
栗原 健 (mountain mocha Kilimanjaro) ‒ Saxophone
小泉P克人 ‒ Electric Bass
コスガ ツヨシ (cro-magnon) ‒ Electric Guitar
大竹 重寿 (cro-magnon) ‒ Drums
西岡 ヒデロー (Conguero Tres Hoofers) ‒ Percussion
小川 隆夫 ‒ Electric Guitar, Producer

 

e-onkyo_logo

のページへ

関連記事

68ビートルズ赤盤青盤_thmub

【牧野良幸の 求む!ハイレゾ課】ビートルズ入門として、またハイレゾ入門としてもベストセラー間違いなし!

2017年9月26日

ランキング背景0922

【e-onkyo ハイレゾ音源 売れ筋ランキング】1位は河合楽器とオンキヨーのコラボで生まれた究極のハイレゾ音源(無料配信中)、フー・ファイターズの新作もランクイン!(9月15日〜9月21日)

2017年9月22日

WPCR000080270_R_thumb

クラプトンと敬愛するB.B.キングとの共演作

2017年9月20日

67オリビア・ニュートン=ジョン_thmub

【牧野良幸の 求む!ハイレゾ課】今こそ甦らせたい! そっと胸のなかにしまっておいた“ポップス界のお姫様”

2017年9月19日

Book

第37巻好評発売中!

隔週刊CDつきマガジン

JAZZ VOCAL COLLECTION

BUY

牧野良幸のハイレゾのすゝめ