PCでハイレゾ

2016年4月25日

【牧野良幸のハイレゾのすゝめ】第8回 パソコンで聴く

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ハイレゾのすすめ

文と絵 牧野良幸

CDに代わりハイレゾを聴く、そんな新しいオーディオの楽しみ方が始まっている。しかしハイレゾとはいったいどんなものか分からない、という方もまだまだ多いだろう。この「ハイレゾのすゝめ」を読んで、どうかあなたらしい極上のハイレゾ・ライフを手に入れていただきたい。

【登場人物】
ナマズ所長 音楽好き、オーディオ好きのオヤジ。ハイレゾが三度のメシよりも好き。
音野ハジメ 音楽好きの20代。最近ハイレゾに興味を持ちはじめたばかり。

第8回 パソコンで聴く

ナマズ所長 今回はパソコンでハイレゾを聴く話だ。そもそもこの話を一番最初にしてもよかったくらい、ハイレゾを聴く基本がパソコンでの再生だ。ちょっと前までは“PCオーディオ”と言っていた。

音野ハジメ “PCオーディオ”という呼び方は理科系のイメージですね。

ナマズ所長 そう、だから最初は“PCオーディオ”には手が出せなかった。というかLPレコードやCDに馴染んできたオーディオ・マニアとしては肌に合わなかったと言うべきか。

音野ハジメ 所長の世代はそうでしょうね。

ナマズ所長 それが不思議なもので、高音質なハイレゾ音源に興味が出ると、パソコンで聴くやり方にも拒絶反応がなくなったんだな。そうなると、すんなりと“PCオーディオ”を始められたんだよ。

音野ハジメ やっぱり三度の飯より“いい音”が好きなんですね(笑)。ではPCオーディオ……、じゃないパソコンでハイレゾを聴く方法を教えてください。

ナマズ所長 よろしい。パソコンでハイレゾを聴くやり方は簡単に説明するとこういうことだ。イラストを見てくれ。

 

08B_パソコンで聴く

 

音野ハジメ USB DACは、ポータブルプレーヤーやスマートフォンでも使用しました。データの流れはポータブルプレーヤーの時と同じですね。

ナマズ所長 そういうこと。だからUSB DACは、パソコンにもスマートフォンにも、どちらにも繋げられるタイプも多くみられる。

音野ハジメ それなら一挙両得ですね。パソコンに接続したUSB DACをヘッドホンアンプとして使えば、パソコンでもヘッドホンでハイレゾが聴けるわけだ。

ナマズ所長 そのとおり。そもそもパソコンのオーディオ部分は専用オーディオ機器ほどのクオリティーがない。だからUSB DACを繋げるだけで音がグレートアップする。ハイレゾは言うに及ばずMP3のような圧縮音源でさえ効果があると思う。マンションなどではハイレゾを思いきり鳴らせないだろうから、パソコン+USB DAC+ヘッドホンでハイレゾを楽しむのもいい。

音野ハジメ でもオーディオ店で見ましたけれど、USB DACでもポータブルタイプから本格的なコンポサイズのものまでいろいろですね。価格もだいぶ違います。やはり音質が違いますか?

ナマズ所長 うん、これは一般的なオーディオ機器と同じで、音質の差はあるね。高級機のUSB DACはやっぱり音がいいよ。

音野ハジメ 所長はどんな機種を?

ナマズ所長 僕はTEACのUD-501を愛用している。このレベルになるとクラシックのオーケストラが濃厚に聴けるんだよねえ。でもオーディオ的な嗜好は人それぞれだから、自分のできるレベルから揃えていけばいいと思う。それよりもUSB DACそれぞれに性能が違うから、仕様をくれぐれも確かめてほしい。特にDSDを聴きたい人はDSD(DSF)に対応しているか確認してほしい。

音野ハジメ わかりました。イラストに戻りますが、USB DACとステレオ・システムとは普通のケーブルで繋げるわけですね。

ナマズ所長 そう、そこから先は昔のオーディオと同じ。赤と白のRCAケーブルをアンプの入力端子に接続する。

音野ハジメ 意外と単純ですね。ではハイレゾを再生するパソコンのプレーヤーソフトについて教えてください。

ナマズ所長 ハイレゾを再生する音楽プレーヤーソフトはWindowsには「HQ Player」、Macには「Audirvana Plus」などいろいろある。無償のものから有料のものまで様々だ。今はハイレゾ人気のせいで、WEB上で詳細に取り上げられているから調べてみてほしい。

音野ハジメ 丸投げですか(笑)。いいでしょう、確かにそれぞれのプレーヤーソフトで特色、設定など知る必要がありますからね。家に帰ったら見てみます。じゃ、今回はこれで終了ですね。早く終わったナア。

ナマズ所長 ちょっとまった。まだ話は終わっていない。ここまではいわゆる“PCオーディオ”と呼んでいた頃からの定番的方法だった。しかし最近は、ハイレゾの一般化とともにオーディオ・メーカーもハイレゾ対応のステレオを発売している。もっと簡単にハイレゾを聴けるようになっているんだよ。

音野ハジメ “パソコンのハイレゾ”から、“ステレオのハイレゾ”になったわけですね。

ナマズ所長 キミのキメ文句も、だんだん冴えてきたね。でもあながち間違ってはいない。たとえばUSB DACを備えたプレーヤーやアンプ、システムコンポが出ている。そのUSB端子に直にパソコンを接続してやるだけでいいから、これまで述べてきた単体のUSB DACは要らない。

音野ハジメ そういうプレーヤーなりコンポを買えばシンプルですね。

ナマズ所長 もっとシンプルな聴き方もあるぞ。ハイレゾを入れたUSBメモリを接続すれば再生してくれるAVアンプもある(2chでの再生)。

音野ハジメ AVアンプがハイレゾを再生してくれるなんて、まるでプレーヤーですね(笑)

ナマズ所長 まあ簡単な分、曲管理とかプラウジングにおいては、パソコンの再生プレーヤーソフトには遠く及ばないがね。でもてっとり早くハイレゾを聴くにはいいよね。このように一般オーディオにもハイレゾは浸透している。

音野ハジメ 確かにもう“PCオーディオ”とは呼べません。

ナマズ所長 だろ。これで今回の話は終わりだ。次回は本格的にステレオでハイレゾを聴く方法。すなわち“ネットワークオーディオ”について話す。これが現在、一番先進的なハイレゾの聴き方だ。

音野ハジメ 楽しみです。

【牧野良幸のハイレゾのすゝめ】第9回は ネットワークオーディオで聴く です!
文と絵 牧野 良幸(まきの よしゆき)
イラストレーター。1958年 愛知県岡崎市生まれ。
大学卒業後、81年に上京。版画家として活動しながら雑誌のイラスト、レコード・ジャケット、絵本の仕事などをおこなう。そのいっぽうで音楽やオーディオ好きのため、雑誌やWEBに音楽エッセイを執筆中。今までの音楽遍歴を綴った本として『僕の音盤青春記/1971-1976』『同/1977-1981』(音楽出版社)『オーディオ小僧の食いのこし』(共同通信社)。2015年には念願のビートルズ本として『僕のビートルズ音盤青春記 Part1/1962-1975』『同 Part2/1976-2015 』(音楽出版社)を上梓した。
■ホームページ「マッキーJP」http://mackie.jp

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