アナログ

2017年3月23日

ワウフラ0.025%を守り抜いたDDターンテーブル『SL-1200GR』にかけるTechnicsの情熱

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新開発シングルローター型コアレスDDモーターで14万8000円を実現!

昨年、Technicsはアナログターンテーブルシステム『SL-1200GAE』『SL-1200G』を立て続けに発売した。そして、5月19日にエントリーモデルとして『SL-1200GR』を発売する。上級機の33万円に対して半額以下の14万8000円でありながら、ワウフラッター0.025%は守り続けている。

Technicsが世界初のDD(Direct Drive)方式のターンテーブル『SP-10』を発売したのは1970年、当時、ターンテーブルの駆動方式はベルトドライブが主流だった。これだとターンテーブルの回転ムラが原因で起こる周波数のブレを示すワウフラッターは0.2%ぐらいが普通だった。当時、0.2%以下ならば問題ないとされていたが、DD方式の登場によってそれより一桁下の精度を実現。『SP10』は業務用ターンテーブルとして次々に採用されていった。後継機『SP-10mkII』のワウフラッターは0.025%を達成して、世界25ヵ国の放送局で1300台以上が使われた。制御にはクォーツロックが使われ回転偏差±0.002%を実現している。『SL-1200G』はコアレスDDモーターを新開発して搭載。なぜ、コアレスなのか。それはDDの弱点であるコギングを抑えるためだ。コギングとはターンテーブルを手で回したときにカクカクとなめらかに動かない現象をさしている。回転によってモーターのコイルを巻いているコアとローターの永久磁石の距離が変わることで磁力が変化してカクカクする。ベルトドライブであればコギングは目立たなくなるが、DDではターンテーブルにもろにコギングが伝わる。これを抑えるためコアを多極化する、ターンテーブルを重くするなどの対策があった。『SL-1200G』はコアを使わないコアレスDDモーターを採用して、問題を根本から解決している。さらに重さ3.6kgの真鍮製プラッターのターンテーブルを採用している。

 

コストダウンはするがスペックダウンはしない

『SL-1200GR』はコストダウンのため『SL-1200G』ではダブルローターだったモーターをシングルローターに設計変更している。プラッターには重さ約2.5kgながら、強度を増すためのリブを裏側に入れて軽くても剛性を確保しているという。ボディーは4層構造から2層構造になった。天板はアルミダイキャストを使いBMCシャーシと一体化させている。トーンアームはマグネシウム製からアルミパイプに変更されている。ジンバルサスペンションを使ったスタティックバランス型でユニバーサルのS字形アームを採用。付属ウエイトを使えば、18.7〜25.1gと幅広い範囲のカートリッジ重量に対応できる。

入門機と言っても、A/Dコンバーターを内蔵してUSB接続で使えるお手軽アナログプレーヤーと違い、本格的アナログプレーヤーの入門機であり、現代のピュアオーディオシステムに加えるのに相応しい性能を持っているモデルなのだ。

 

デザインは『SL-1200G』を踏襲したもので、パッと見て違いがわかるのはストロボイルミネーターの色がシルバーから黒になったことぐらいだ。
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